ご購入前
- どのタイミングで補聴器を使いはじめるべきですか?
きこえに不自由を感じたら、まずは
耳鼻科を受診することをオススメいたします。
病院で医師にご相談のうえ、補聴器装用をご検討ください。
補聴器装用の一つの目安としては、少しでも聞こえに不自由を感じるようになったタイミングで、補聴器装用を試していただくことが大切です。
また、難聴になって時間が経ってしまうと、言葉を聞き分ける力が低下してくると言われています。
できるだけ年齢が若いうちから補聴器を使いはじめた方が、補聴器を通して聞く音に慣れやすいと言われています。
購入した補聴器をより効果的にお使いいただくためにも、聞こえの不自由さを感じられたら、耳鼻科受診後に補聴器をお試しいただくことをおすすめします。
- 補聴器を使えば、難聴になる前のように良く聞こえるようになりますか?
補聴器を装用した場合の聞こえ方については、聞こえの程度や言葉を聞き分ける力がどれだけ残っているかなどによって個人差があります。
まずは静かな場所で使ってみるなど、補聴器に慣れていただくことが必要です。積極的に聞こうとする姿勢で、補聴器を通して聞く音に慣れてください。
また、雑音の中ではうるさくて我慢ができないなど、音質が合わない場合は、再調整が必要となりますので、販売店での定期的なメンテナンスやサポートも必要です。
- 片方の耳だけ着けても大丈夫ですか?
メガネに例えると、片側だけでは遠近感がつかみにくく、上手く機能しません。同様に補聴器を両耳で使用することで、片耳に比べて、より聞こえの機能を引き出すことができます。
聞こえの程度や特徴等にもよりますが、両耳で聞くことでより高い効果が期待できるため、補聴器も両耳装用がおすすめです。
< 両耳装用の4つのメリット >
1.騒音下でも聞き取りしやすい
雑音が多い場所での会話や銀行、病院で呼ばれる時など、騒がしい場所でもより聞き取りやすくなります。
2. 音の方向感や距離感がつかみやすい
音を立体的にとらえることができ、より自然で臨場感豊かな世界が広がります。音の方向感や距離感がつかみやすいので、車の接近などもわかりやすくなります。
3.耳への負担やストレスが低減
片耳装用に比べて補聴器の音量を上げなくても聞きやすく、疲れにくくなります。
4.聞き取り能力の低下を予防する可能性があります
・聴力=音を聞き取る力
・聞き取り能力=言葉を正しく聞き分ける力
片耳装用の場合、補聴器を付けていない方の耳の聞き取り能力が、次第に衰えていくという研究結果があります。
- 補聴器は買えばすぐに使えるのですか?
補聴器をご自分のものとして使いこなすには、慣れが必要です。
まずは、1ヵ月間毎日 30分~1時間、疲れない程度に使用してみましょう。
慣れてきたら徐々に使う時間を増やしましょう。
- 補聴器を使うことでさらに聞こえが悪くなりませんか?
適切に調整された補聴器からは、聞こえを悪化させるような大きな音が出ることはありません。
厚生労働省の認可を受けた管理医療機器(クラスⅡ)である補聴器は、適切に調整されたものであれば、聞こえを悪化させるような大きな音が出ないように設計されています。
補聴器のご使用に際しては、販売店で聞こえのご相談と、適切なフィッティング調整をお受けください。
- 補聴器を使用し聞き取れるようになるまでに、時間が掛かるのはなぜですか?
聞こえにくくなってからしばらく時間が経っている場合には、補聴器を通して聞く音が言葉か雑音か聞き分けにくくなっていることがあります。
まずは、補聴器を通して聞く音に慣れる必要があります。
また、補聴器を初めてお使いになる場合には、初めから最も聞き取りが良い音の設定にしてしまうと、補聴器の音に慣れていないために違和感を覚えることがあります。
そのため、まずは補聴器の音と取り扱いに慣れやすいよう、少し控えめに音量調整する場合があります。そして、補聴器に慣れるに従って、言葉が最も聞き取りやすい状態に徐々に調整していくので、ご自分のものとして補聴器を使いこなすまでには時間が掛かる場合があるのです。
- 必要な時だけ着ければ良いのでしょうか?
聞こえの程度やお困りの場面によっても異なりますが、補聴器に慣れるためにも無理の無い範囲で一日中お使いになることをおすすめします。
- 耳鳴りがしていても補聴器を使えますか?
耳鳴りがしていても補聴器はご使用いただけます。
しかし、耳鳴りについてはまだわかっていないことが多いため、まずは耳鼻咽喉科医の診察をお受けになることをおすすめします。
- マスクをつけても邪魔にならない補聴器はありますか?
オーダーメイド補聴器(耳あな型)は、耳の外側から装着する耳かけ型と比べ、マスクやメガネの影響を受けにくい補聴器です。
- 補聴器に消費税はかかりますか?
補聴器本体に消費税はかかりません。
補聴器は「 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 」(薬機法)で定められた医療器具のため、消費税のかからない非課税対象商品です。
ただし、補聴器を構成する部品や、乾燥ケース、電池などのアクセサリーは課税対象となります。
- 集音器とは何が違うのですか?
一般的な集音器は使用される方の聴力に合わせて調整しているわけではなく、大まかな音量の増幅ができるのが特徴です。
また、補聴器のように厳選された製品部品ではないため、品質の低いものもあります。
一方、厚生労働省が定める基準をクリアし、管理医療機器として認可を受けたものが補聴器です。 JIS規格にも法っており、販売者にも届出が義務づけられています。現在主流の補聴器は、ほとんどがデジタル化されており、聴力に合わせて細かい周波数ごとに調整することができるため、使用される方のご要望に沿った適正な調整が可能です。
- 水にぬれても大丈夫な補聴器はありますか?
最近の補聴器はIP57/IP68といった防塵、防水に関する国際保護等級を取得した日常防水仕様のものが多くなっています。
ただし、完全防塵・防水ではないので注意が必要です。
防水タイプの補聴器は、シャワーの際やプールでも安心してお使いいただけますが、濡れたままの状態で放置する。あるいは水や汗に濡れた状態でバッテリーロッカー(電池の蓋)を開けるといった、濡れた際の取り扱いを誤ると故障するおそれがありますのでご注意ください。
- 補聴器の購入は医療費控除の対象になりますか?
医師による診療や治療などに直接必要な補聴器の購入のための費用で、一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額は、医療費控除の対象となります。
補聴器が診療等のために直接必要か否かについては、診療等を行っている医師の判断に基づく必要があります。
一般社団法人耳鼻咽喉科学会が認定した補聴器相談医が、補聴器が診療等のために直接必要である旨を証明している場合には、補聴器の購入費用は、医療費控除の対象になります。
補聴器の購入費が医療費控除の対象となるには単に聞こえを補うために使用するという目的ではなく、「 医師による治療等の過程で直接必要とされて購入した補聴器 」であることが条件となります。 詳しくは、お近くの税務署にお尋ね下さい。
【 国税庁 】「補聴器の購入費用に係る医療費控除の取り扱いについて(情報)」
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/180416/index.htm
【 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 】「補聴器購入者が医療費控除を受けるために」
http://www.jibika.or.jp/members/iinkaikara/fukusi_koujyo.html
ご購入後
- 補聴器のお手入れはどうすれば良いですか?
補聴器は耳に着ける機械のため、汗や耳あかで汚れることがあります。
汗や水で濡れた場合は、良く拭いて乾かしてください。また音が出るところ(音孔)に耳あかがなどで塞がると音が出なくなったり、弱くなる場合がありますので、正しい手順でお掃除してください。
また使用後は、補聴器に溜まった湿気をとるために、付属の乾燥ケースに入れて保管することをおすすめします。
ご購入後は定期的にメンテナンスを受けることが大切です。
- 購入後に聴力が変わっても使えますか?
現在主流のデジタル補聴器は、お使いになる方の聴力に合わせて細かく音を調整することができるので、聴力変動に合わせて再調整することで、長く使い続けることができます。
快適にお使いいただけるよう、定期的な聞こえのチェックや、補聴器の再調整をおすすめいたします。
- 補聴器を付けても相手のことばがはっきりしません。
早口な相手や、音が反射(残響)する場所での会話は苦手です。
家族や周囲の方の協力も大切で、「ゆっくり、ハッキリ、区切って」話かけてください。
- 補聴器から「ピーピー」というのはなぜですか?
ハウリングと言われる現象です。
補聴器はマイクに入った音が大きく拡大されて聞くことができますが、補聴器から出た音が耳の隙間から外に漏れますと、漏れた音がまたマイクに戻り、さらに拡大を繰り返すことにより、”ピーピー”や“ヒュルヒュル”という音になります。
- 補聴器は何年使えますか?
日々のお手入れや使い方にもよって一概には言えませんが、一般的には5年と言われています。部品の消耗や、聞こえの変化に対応ができなくなるなどで、おおよそ4~5年で買い替える方が多いとされています。
ご購入後は定期的にメンテナンスを受けることをおすすめします。
- 家族が使用していた補聴器は使えますか?
補聴器はお使いの方に合わせていますので、他の方がそのまま使用するとお耳を悪くすることがあります。
ご家族等から贈られた補聴器は、お使いになる方のおきこえに合わせて調整し直す必要があります。贈った方のきこえの程度と、贈られた方のきこえの程度に大きな差がある場合は再調整できないこともあります。
- 補聴器を使いこなしていくためには?
基本的には初日からすぐ一日中使えるようになるわけではなく、徐々に慣れながら、使用する時間を延ばして行く必要があります。
●最初は静かな部屋で、置き時計や外の鳥の声、テレビの音等、小さめの音を聞いてみてください。
●自分が発した声も補聴器を通して聞こえるため、耳道を塞ぐことで起こる耳道閉鎖効果により、いつもの声とは異なる違和感や響き感、こもり感を覚えことがあります。そのため、音読などで少しずつ声を出して自分の声を聞き慣れることが必要です。
●静かな所で、身近な人と1対1の会話をする。
●1日経つごとに少しずつ装用時間を延ばし、自分が徐々に順応してきたなと思うようになったら、会話の人数を増やしたり、少しずつ外にも出てみると良いでしょう。